顔のたるみとは、目じりや目の下、口もとなどが全体的にたるんでくることを言います。
40〜50代と年齢を重ねるにつれて進行し、老け顔の原因となります。
顔がたるむことにより、頬が下がり、ほうれい線が目立ち、肌全体のハリ感もなくなってしまいます。一度たるんでしまった肌には、美容液などのセルフケアを試したところで、なかなか改善はしません。
かといって、皮膚を取り除く手術を受けるのはかなり勇気が必要ですよね。
本記事では、切らないたるみ治療である「リフトアップレーザー」について解説します。たるみやしわへの効果、費用、ダウンタイムについても紹介しているので、ぜひご参考にしてください。
リフトアップレーザーとは?たるみに効くの?効果について
聞き馴染みのない方も多いと思いますが、リフトアップレーザーとはリスクやダウンタイムが少なく、手軽に受けられる治療です。
また、たるみ以外の効果もあるので、お肌の全体的なアンチエイジング治療としてもおすすめです。
本章では、詳しい施術内容とさまざまな効果について解説します。
施術までの手順についてもご紹介しているので、当日の流れをイメージしてみてください。
リフトアップレーザーとは
皮膚の深部や皮下組織に熱を加える施術です。
線維芽細胞に働きかけ、コラーゲン・エラスチンの産生を促し、ターンオーバーを促進させます。
従来のレーザー機械とは違って、痛みはほとんどありません。
お肌にシャワーを当てるような感覚と言われており、皮膚の表面にはほとんどダメージを与えずに照射ができる施術です。
施術時間は10〜15分程度で、ダウンタイムもありません。
比較的気軽に受けることのできる、アンチエイジング治療と言えるでしょう。
たるみとそれ以外の効果
名前の通りリフトアップを目的とする施術で、主な効果はたるみの改善と予防です。
また、コラーゲンの生成が促進されることで、小じわの改善やお肌の引き締め効果、その他にも以下のような効果が期待できます。
- たるみの改善
- 小じわを減らす
- 毛穴の開きを目立たなくさせる
- 肌のハリ・ツヤを取り戻す
- キメを細かくする
- くすみの改善
- 赤ら顔・毛細血管の拡張の改善
- 産毛の脱毛
施術の流れ
①カウンセリング・診察
医師による肌状態の確認です。
肌トラブルなどのリスクをなくすためにも、効果を最大化させるためにも、カウンセリングは不可欠です。
肌悩みや理想の状態を伝えて、適した施術を決めてください。不安なことがあれば、カウンセリング時に確認しておきましょう。
②洗顔
メイクを全て落として施術を行います。メイクをしていない場合でも、一度洗顔を行ってから施術室に案内されます。
③施術
レーザーをお顔全体に照射し、10〜15分程度で完了します。輪ゴムで弾かれるようなパチパチする感覚です。
痛みはほとんどないため、麻酔は使用しません。万が一痛い場合は、出力を下げてもらうことも可能です。
④アフターケア
クリニックによって異なりますが、クーリングやパックをしてもらえることもあります。
照射後は肌が敏感な状態なので、しっかりと保湿ケアを行い、日焼け止めクリームを塗りましょう。ほとんどの場合、当日からメイクが可能です。
種類、費用、ダウンタイムなど
一言でリフトアップレーザーと言っても、クリニックによって扱っている機械はさまざまです。
ほとんどの機械は、痛みやダウンタイムが少ないと考えて問題ありません。
しかしながら、種類によって多少は特性が異なるため、カウンセリングを受ける前に事前に取り扱いのある機械を調べておくと良いでしょう。
リフトアップレーザーの種類
たるみや引き締め効果がある、5種類の代表的なものをご紹介します。
それぞれの特性を理解し、たるみ以外の効果も加味して選択してください。
HIFU(ハイフ)
HIFUの正式名称は、高密度焦点式超音波治療法と言い、超音波でたるみを改善させる人気の施術です。
正確にはレーザー治療ではありませんが、リフトアップにとても適した美容施術の一つです。
緩んでしまったSMAS筋膜に熱を与えることでハリを出し、たるみを改善させます。
また、熱傷を治す過程でコラーゲンの産生を促進させ、肌にハリや弾力を取り戻すことができます。
CO2レーザー
炭酸ガスレーザーのことです。
細かく点状に照射することで、真皮層まで無数の小さな穴を作ります。
照射によるダメージを治そうとする際にコラーゲンの産生が促進され、肌のハリや弾力を取り戻すことができます。
ロングパルスYAGレーザー
1064nmの波長のレーザーです。
高出力で照射をするので、皮膚の深いところまで届けることができます。
真皮層に充分な熱量を与えながらも、正常な皮膚にはダメージを与えないので、治療部位のみを集中的に治療できるのもポイントです。
ダイオードレーザー
800nmの波長のレーザーを照射して、熱変性を起こします。
皮膚の深い部分にのみ熱変性を起こすので、皮膚の表面には熱傷をつけずに、内側から引き締めることができます。
また、コラーゲンの再構築が進むので、たるみや小じわを目立たなくさせることも可能です。
アレキサンドライトレーザー
アレキサンドライトという宝石を用いて755nmの波長を出し、メラニン色素に反応させます。
これを照射することで、肌のコラーゲンの産生を促し、開いた毛穴やたるみへの引きしめ効果が期待できます。
メラニンに反応するため、シミ治療や脱毛などにも使われています。
高周波(RF波)
高周波も、正確にはレーザーを利用した治療ではありません。
たるみ治療では、高周波(RF波)と呼ばれる、メガヘルツ(MHz)という周波数の電磁波を使用します。
高周波を照射することで、熱を発生させ、組織を熱凝固させます。これにより、真皮層の組織が収縮し、皮膚の内側からたるみ改善を図ります。
さらに、線維芽細胞も刺激を受けるため、コラーゲンやエラスチンの産生が促進されます。肌の表面にはダメージを与えることなく、長期的なリフトアップ効果が期待できるのです。
費用の相場
1回の施術料金の相場は、3〜8万円程度です。
多くのクリニックでは、コース契約をすることで、1回あたりの料金が割安になる料金設定になっています。
だいたい5〜6回目頃から効果を実感する人が多いと言われているため、はじめてコース契約をする際は、5〜6回程度を目安にすると良いでしょう。
美容レーザーは、機械が同じならどこのクリニックでも同じであると思われがちですが、実はそうでもありません。
肌質や肌の状態に応じて出力を調整したり、照射の仕方を変える技術力が必要です。
料金が安いというだけの理由では選ばず、信頼できる医師や看護師にお願いしたり、症例数の多いクリニックを選択することをおすすめします。
ダウンタイムについて
レーザー治療は、ダウンタイムがほとんどありません。
ごくまれに赤みが出る場合がありますが、たいていの場合1日程度で落ち着きます。
肌トラブルがない限り、当日からメイクをすることができるので、施術した後の予定を気にする必要もありません。
メスを使うリフトアップの手術の場合、腫れや内出血などが2週間程度続きます。
初めて美容医療を受ける方は、切らないたるみ治療も検討してみてください。
メリットとデメリット
リフトアップレーザーは、施術時間が短く、ダウンタイムが少ない治療です。
手術に比べてリスクも少ないため、気軽に受けられる治療ではありますが、当然デメリットもあります。
リスクやデメリットをしっかりと理解したうえで、施術を受けるようにしてください。
メリット
- リフトアップだけでなく、ハリ・ツヤ、トーンアップなどの効果も期待できる
- ダウンタイムがほとんどない
- 1回の施術時間が10〜15分と短い
- 当日からメイクができる
- 痛みが少ないので、麻酔が必要ない
- 周りに気づかれずに治療ができる
- メスを使う手術に比べて手軽に受けられる
デメリット
- 1回だけでは効果が感じにくい
- 3週間〜1ヶ月おきにしか施術が受けられないため、長い期間を要する
- アレルギーがある人や強く日焼けしている人は、施術を受けられないことがある
- ごく稀ではあるが、火傷や炎症を起こす可能性がある
こんな方におすすめ
- たるみを改善させたい、または予防したい
- 肌のくすみが気になる
- 小じわが気になる
- 肌のハリ・ツヤがなくなった
- 化粧ノリを良くしたい
- 肌の赤み、赤ら顔が気になる
- アンチエイジングに興味がある
注意するべきこと
比較的リスクの少ない治療ではありますが、照射後は肌が敏感になっています。肌トラブルを起こさないためにも、正しいアフターケアを心がけましょう。
①保湿ケアをする
施術後は、いつもより乾燥しやすくなります。いつも以上に丁寧に保湿ケアを行なってください。
②紫外線対策を徹底する
レーザー照射直後は、肌が敏感になっています。日焼けは厳禁!日焼け止めクリームや帽子、日傘などを用いて、UVケアをしっかりと行ってください。
③ゼオスキンを控える
トレチノイン・レチノールを使った、ゼオスキンなどの化粧品や外用薬についてです。これらの成分は肌への刺激が強いため、レーザー照射の前後数日〜数週間は使用できない場合があります。ゼオスキンなどを使用している場合は、事前に医師に確認してから、施術を受けるようにしてください。
まとめ
人気のアンチエイジング治療である、リフトアップレーザーのたるみへの効果と代表的な種類、ダウンタイムなどについてご紹介しました。
レーザー治療は、メスを使う手術に比べて、リスクの面でも費用の面でもハードルが低い美容施術です。
たるみでお悩みの40〜50代の女性にはおすすめの治療ですが、たるみの状態や肌質、理想の仕上がりによっては適応しない可能性もあります。
まずは、医師のカウンセリングを受けて、最適な治療法を見つけてください。