年齢とともに目立ってくるほうれい線に悩んでいませんか?お化粧で隠そうとしても、なかなか難しいですよね。実は、ほうれい線があると見た目年齢が5歳〜10歳上がってしまうとも言われています。
ほうれい線が目立つ原因は「生まれつきの顔立ち」「むくみ」「肌の乾燥」「表情や姿勢など長年のクセによる骨格の歪み」「肌のたるみ・肌のハリ不足」「筋肉の減少や衰え」と1つではありません。ほうれい線の治療法も、効果的な成分を注入する方法や、光を当てる方法など様々な施術方法があります。
それぞれの原因ごとに最も効果的な治療法は異なっているので、高価な施術を受ければ誰でもほうれい線が改善されて若返るというわけではありません。この記事では、お悩みごとに効果的な治療法をご紹介します。
真顔でもくっきりしたほうれい線に効果的な治療
真顔でも出てしまうくっきりしたほうれい線には、ハリを取り戻す施術が効果的です。水分を多く蓄えられるヒアルロン酸の注入する方法や、ご自身の自己修復力を活性化することで若返り効果を得る方法があります。
(1)ヒアルロン酸
ヒアルロン酸はもともと、目、皮膚、関節など体の中にある物質です。ヒアルロン酸は1gで水分を6L抱えることができるので、お肌の水分量を保ち、乾燥も防いでくれています。ですが、体内のヒアルロン酸量は年齢とともに減少することが分かっています。
出来てしまったほうれい線を改善するために、ヒアルロン酸を皮下注射する治療は、皮膚を切る必要がなく最も簡単な手法の1つです。
左右のほうれい線にヒアルロン酸を0.5~1.0ccずつ注入する施術方法で、効果を感じられるのが比較的早いのが特徴です。ダウンタイムも短いので、お仕事などへの影響も少なくて済みます。
(2)ボトックス
ボトックス注射は、表情筋の衰えが原因でできるほうれい線の改善に効果があると言われています。注入されたボトックスが筋肉の動きを抑制することで、表情を変えるときの眉間・おでこのシワが出にくくなります。
ボトックスとはボツリヌス菌の出す毒素の成分のことです。ボツリヌス菌、と聞くと食中毒を連想し、不安を感じるかもしれませんが、ボトックス注射の製造段階で毒素を分解・精製しているので体に害はありません。
施術経験が多く経験が豊富な医師のいるクリニックを選べば、より安心して治療を受けられるでしょう。
ボトックス注射の施術時間は15分未満ほどと短く、入院やダウンタイムの必要がありません。
(3)PRP療法
PRP療法のPRPとは、Platelet-Rich Plasmaの略称で、日本語では多血小板血漿といいます。再生医療関連のニュースで、耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。
PRP療法は、人間の体に元から備わっている機能「自己修復力」を最大限に活かした治療法です。
包丁で指先を切ってしまってもカサブタができ、しばらくすれば傷は塞がりますよね。これが自己修復力の力です。
自己修復の中で重要な役割を果たしているのが血小板です。血小板は、傷ついた場所に集まって血を固めることができます。さらにこのとき、多量の成長因子を放出することで、傷んだ皮膚や組織の修復を早めていることが分かっています。
PRP療法では、まず患者様ご自身の血液から血小板を採取します。採取した血小板から抽出したPRPを患者様の肌に注入することで、老化した皮膚の細胞を活性化できるのです。ご自身の血液から採ったPRPが、ほうれい線の原因となっていた皮膚の細胞を活性化させることで、時間とともに元気で若々しい肌を取り戻していけます。
PRP療法のメリットは効果が長期間持続すること。効果の持続時間は3年以上とも言われています。
また、ご自身の肌の力で再生していくため、効果がゆっくり自然に現れるのも特徴です。周りの方に気付かれずに、自然にほうれい線を消したい方にも向いている治療法です。また、ご自身の血液を使った治療法なので、他の治療法に比べ、アレルギーや拒絶反応のリスクが低いと言われています。
(4)脂肪注入
最近の研究で、年齢と共に顔の脂肪が減少することと、顔の脂肪が減ることが顔の老化に繋がることが分かってきました。脂肪注入では、脂肪が減少して老化した顔にご自身の脂肪を注入することで、肌の立体感を取り戻します。
脂肪注入の所要時間は30分〜1時間程度です。吸引する脂肪の採取箇所は太ももの内側が一般的ですが、ご自身で選べるクリニックもあります。頬へ注入した脂肪は組織として定着するので、治療の効果が長時間続きます。
手術後、脂肪を吸引した部位にたるみ・皮膚の凸凹感が出ることもありますので、アフターフォローがしっかりしたクリニックを選ぶのがおすすめです。
もったりした、たるみのほうれい線に効果的な治療
もったりとして気になる、たるみやほうれい線には、糸リフトがおすすめです。メスで切開することなく、フェイスリフトのような効果を得ることができます。
(1)糸リフト
頑固な、もったりしたたるみには、糸リフトがおすすめです。糸リフトは肌の土台からたるみを引き上げるので、切開不要にも関わらずフェイスリフトと同等の高い効果を得ることができます。
挿入する糸には独自の突起が付いています。
術後1ヶ月以上経過すると、糸の周囲にコラーゲンが増生されると言われています。増生された新しいコラーゲンがお肌にハリとツヤを与えるため、リフトアップと同時に美肌効果が生まれます。
糸リフトの価格は、クリニックごとに糸1本あたりの値段が決められているのがほとんどです。糸には溶ける糸と溶けない糸など色々な種類がありますので、こだわりのある方は糸の種類で受診するクリニックを選んでも良いかもしれません。
予防する!時々ほうれい線が出る効果的な治療
表情によって時々ほうれい線が出て気になる、という方には光やレーザーを照射することで肌を内側からしっかり引き上げて、引き締める方法がおすすめです。
(1)サーマクール
サーマクールはアメリカのThermage社が2002年に発表した「切らないフェイスリフト」のための機器です。サーマクールを使って高周波エネルギーを肌に当てることで、切開することなく肌のハリを取り戻すことができると言われています。
なぜ高周波エネルギーがほうれい線治療に効果があるか、ご説明しましょう。高周波の熱エネルギーを皮膚の内側に照射することで、コラーゲン繊維が収縮する軽い火傷状態を起こします。傷ついた肌の細胞が火傷の修復するなかで大量のコラーゲンを生成するので、肌のハリやツヤが戻るのです。
サーマクールは、もともと人の体に備わっている自己再生能力を活かした治療法です。
ほうれい線を消す効果だけでなく、肌を引き締め美肌に近づける効果もあると言われています。年に1、2回のサーマクール治療を続けることで、たるみにくい美肌に近づいていくでしょう。
(2)ハイフ
ハイフも、サーマクールと同じく、皮膚の内側に熱エネルギーを与えることで肌の自己再生能力を活性化させ、肌の土台からリフトアップさせる治療法です。
サーマクールとハーフの違いは?
サーマクールとハーフの違いは、熱エネルギーを照射する深さと方法。ハイフでは超音波を用いて、サーマクールよりも深い部分に熱刺激を与えています。そのため、ハイフはサーマクールよりも高い医師の技術が必要となり、治療費用が上がってしまいます。
ハイフは施術時間が2時間程度、かつダウンタイムがとても短いので、治療したことを周囲に知られたくない方におすすめです。施術直後からメイクすることもできます。
(3)タイタン
タイタンは、サーマクールやハイフと同じく、熱エネルギーの力で肌本来の力を引き出してハリを取り戻す治療法です。
タイタンの特徴は、近赤外線を使っていること。使う光の波長が1,100 nm~ 1,800 nmと比較的長く、皮膚表面から1 mm〜3 mmの浅い部分に熱を与えます。熱エネルギーをより効率的に伝えられるので、たるみの解消により効果的だと考えられています。
ほうれい線ができる原因とは?
実は、ほうれい線ができる原因は1つではありません。「生まれつきの骨格や顔立ち」「むくみ」「肌の乾燥」「表情や姿勢など長年のクセによる骨格の歪み」「肌のたるみ・肌のハリ不足」「筋肉の減少や衰え」が主な原因だと言われています。
若い頃は気にならなかったのに年を取るにつれて気になり始めた方は「肌のたるみ・ハリ不足」「筋肉の減少や衰え」がほうれい線の目立ってしまう主な原因です。
反対に、20代からほうれい線に悩んでいる方の主な原因は「生まれつきの顔立ち」「むくみ」「肌の乾燥」「表情や姿勢など長年のクセによる骨格の歪み」でしょう。
ほうれい線を消すための治療も大事ですが、ほうれい線を目立たせないための日々のケアも重要です。肌の老化を防ぐためには、白米を食べる、水を飲むなど日常的な食生活も気にかけたほうが良いでしょう。
肌の乾燥を防ぐためにスキンケアでの保湿も大切です。頭と顔は1枚の皮で繋がっていますので、頭皮のこりも顔のたるみや、ほうれい線の原因となります。美容院や自宅で定期的にヘッドスパをするのもほうれい線の予防に効果があるでしょう。
まとめ
ほうれい線の原因は様々で、原因ごとに効果的な治療法は異なっています。消したいほうれい線がある場合、やみくもに色々な方法を試すのではなく、ご自身の気になる点に合わせた治療を選択しましょう。
効果を持続させるために必要な施術の頻度や、ダウンタイムも治療法によって異なりますので、お仕事や生活スタイルに合わせてご検討ください。
また、ほうれい線は日々予防することもできます。日常生活のクセが原因でほうれい線ができてしまうとも言われています。食生活を改善するだけでも簡単に予防できますので、日頃から気をつけてみてはいかがでしょうか。